装備品紹介
VOL9 インドネシア軍装備
インドネシア軍装甲輪APC
今回はteam folgoreの古くからの友好チームの一つMAT中隊倉敷支部の蘭印分岐隊のザイッエフ氏のご協力により揃えたインドネシア国軍の森林迷彩服を紹介したいと思います。
しかしながらインドネシア。国は知っていても国軍に関することは全く無知な為、紹介というより解説なしの展示に近い形になります。
インドネシアの軍事行動で近年一番話題になったのは東ティモール紛争ではないでしょうか。
またインドネシア独立には旧日本軍の残留者が深く携わったいます。
現在のインドネシアは華僑と現地人の所得差が根深い対立を起こし。国政、国軍共に腐敗状態と聞きます。
この様な国ですからご多聞にもれず迷彩服や装備も多種多様。部隊ごとに装備や迷彩服が異なり雑多で統一されたいないのが現状です。
そんなインドネシアでも比較的よく見るDPM迷彩を中心に特集を組んでみました。
森林迷彩服 |
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ジャケット |
森林迷彩はイギリスのDPMパターと同じである。色彩は鮮やかで生地はリップストップ加工された熱帯用の薄手の生地がしようされている。新品のせいかもしれないがやや硬い感じの生地である。裁断はアメリカのBDUスタイルでエポレットは無い。ボタンは隠ボタンになっており形状はアメリカ形である。インドネシア軍は多くのイギリス装備を採用しておりこの森林迷彩もイギリスからの売り込みがあった影響かもしれない。 | |
ズ ボ ン |
ズボンは左右に大型のカーゴポケットがあり他に腰ポケットと尻ポケットが左側にある5ポケットタイプ。生地はジャケットと同じ物が使われており裾には絞り用の紐がついている。 | |
強襲大隊ミッチェルパターン フィールドジャケット |
ベトナム戦で有名なミッチェルパターンのフィールドジャケットだが色彩は異なりインドネシア独特の配色になっている。裁断はアメリカのM65フィールドジャケット型で生地はやや硬い質感のリップストップ生地が使われている。使用されている写真はあまり見かけないので細部は不明であるが強襲大隊用との触れ込みである | |
今回EXTREME ORIENT LABORATORYの武夷さんのご厚意により何点かのインドネシア軍資料をご提供いただきましたので追加掲載させていただきました。 | ||
KIPAM(海兵隊・フォースリコン) グリーンブラッシュ迷彩フィールドジャケット ( 現 用 ) 資料提供:武夷さん |
グリーンブラッシュは私が仮に付けた名前です。正式名称は不明です。 パターンはデニソンスモックや、パキスタン迷彩に似ていますね。 現用品。 |
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KIPAM(海兵隊・フォースリコン) グリーンブラッシュ迷彩戦闘空挺上衣 ( 旧 型 ) 資料提供:武夷さん |
これは古い型です。恐らく80年代前期〜中期辺りかとは思うのですが、 ラベルなど一切無いので。 上記のフィールドジャケットは化繊混紡なのに対してこちらはソフトコットン製です。 ボタンもフィールドジャケットは普通のボタンなのに対し、空挺服はスナップ式ボタンです。 ボタンには「MARINIE」とあります。 パターンも微妙に違いますね。 |
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ブラッドワイン迷彩フィールドジャケット 資料提供:武夷さん |
KOPASSANDHA(陸軍SF) ブラッドワイン(BLOOD VINE)迷彩で年代は恐らく90年代製で、仕立ては(他に比べ)非常に良いです。 さすが金持ちエリート部隊です。 下の写真のインドネシア軍御用達売店の店員の後ろの写っている物と思われます。 |
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ブラッドワイン(BLOOD VINE) 迷彩戦闘ズボン 資料提供:武夷さん |
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PASKHAS(空軍特殊部隊) Komando Pasukan Khas Angkatan Udara ツリー迷彩ジャケット(仮称) 資料提供:武夷さん |
PHASKHASは空軍の中での特殊部隊として編成され、KOSTRADの指揮下に入って活動しています。
各WingにはDetachment Bravo-90(DENBRAVO-90)」という分遣隊があり、SASをモデルに編成されているそうです。主な任務は対テロ及び情報・対情報戦とのことであり、ここで得た情報は軍の幕僚に直に報告されるそうです。 PHASKHASはこの迷彩のほかインドネシアDPMを着用しており、目印はオレンジ色のベレーです。 なお、DEN
BRAVO-90はDPMかフライトスーツでの訓練風景が散見されています。 写真を見るとこの迷彩は既に70年代にはあるみたいですが、この服は現用のものです。色味の違いは、写真が白黒のため確認できませんがパターンは同じように見えます。 |
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この他にいくつかの明細の使用が確認されたいるが中でも強襲大隊のデジタルパターンは注目だ。しかし現地情報によると不採用となり海外ディーラーが大量に買い付けていったそうだ。私も現地で買い付けをお願いしたが先の理由ですでに市場から消えており一歩出遅れで買い逃した。 | ||
インドネシア軍ご用達業者のSHOP内の風景その1 |
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インドネシア軍に入隊できるのはエリート(金持ち)であり入隊にはコネや賄賂がモノをいう。このため個人被服はすべて関連業者からの自己調達であり現地の給与水準から考えるとかなり高価な代物だそうです。しかしコネや賄賂で入隊したのだから被服、装備も自分で買えるだろういうのが現地の考え方だそうだ。 | ||
ヘッドギア |
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森林迷彩ピークキャップ |
森林迷彩のピークキャップ。デザインはアメリカ陸軍形で生地は迷彩服と異なりノンリップの裏地付で柔らかい生地で作られたいる。 帽章は少尉用。 |
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森林迷彩ブーニーハット (代用品UK製) |
熱帯地域なのでブーニーハットは欠かせない。以前は国内のオークションに出品している方がいたが最近は見ない。写真はイギリス軍の物で代用品として掲載したが以前見た写真では日本のカジュアル用と同じ様なデザインだった。 | |
KOSTRAD(陸軍戦略予備軍/コマンド) ベレー 資料提供:武夷さん |
KOSTRAD(陸軍戦略予備軍/コマンド) ベレー金属空挺章付き 恐らく80〜90年代〜現用かとは思いますが良い具合に使い込まれています。見えづらいですが、ベレー章の隣りに金属空挺資格章が付いています。 現用のKOSTRADはインドネシアンDPM迷彩です。 |
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ヘルメットはM1型スチールヘルメットが主流でDPM(森林)迷彩のヘルメットカバーが使用されているがカバー無しで使用されている写真も多々ある。 | ||
装 備 インドネシア軍ご用達業者のSHOP内の風景その2 |
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ブラックウエビング:タイプ1 |
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インドネシア軍の装備もご多分に漏れず被服と同じ自己調達。その為多種多様な物が売られ使われたいるが基本的に黒色の物が多い。また最近は迷彩の物も使用されている。 写真の物は仮称タイプ1と名づけましたがSWAT装備の様なタクティカル装備です。造りは悪くなく国内で売られているレプリカ装備の出来の良い物と同程度。 |
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タイプ1装備のマガジンポーチのアップ。3連レッグタイプでフラップはドットボタン2個で止めます。裏側には太ももに固定するベルトが付いています。 | ||
インドネシア軍の正式火器はFNCなのでマガジンはM16系とほぼ同じ大きさですがエアガンのマルイM16用マガジンだと若干短いのでフラップが余ってズレてしいます。使用しないときは下の写真のように上方に折りたたんでベルトに固定できます。 | ||
ブラックレッグホルスターとクイックマガジンポーチ |
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レッグマガジンンポーチはソフトタイプで一般的なデザインです。出来は国産の出来の良いレプリカと同程度です。予備マガジン1本が入ります。写真はベレッタM92Fを入れていますが同クラスの拳銃ならだいた収まります。ホルスターの上はクイックチェンジ用オープンタイプマガジンポーチで4本が収容できます。マガジンをポーチの圧力ではさみ込んで止めています。ランヤードは市販品でインドネシア軍の物ではありません。 | ||
ブラックウエビング:タイプ2 |
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上記のタイプ1ウエビンングと細部が微妙に異なるタイプです。サスペンダーとレッグホルスターはタイプ1と同じ物ですまた水筒は代用品でアメリカ軍の物を入れています。ベルトの形状もタイプ1とは細部が異なります。ベルトの裏側はマジックテープが施されていて同じくマジックテープ付きのベルトキーパーがずれない様になっています。 | ||
レッグマガジンポーチ4本用ブラック |
レッグマガジンポーチのアップです。1個のマガジンポチは2個のポケットから成りポケットは中が2分割されていて4本のM16型マガジンが収納できます。レッグ用ですがベルトに通しても使用できます。マガジンポーチ上部の小さな箱は拳銃用のマガジンポーチで別体になっています。 | |
ブラックH形サスペンダー |
LCタイプのH形サスペンダー。ブラックのリップストップ化繊で出来ており作りは安いレプリカと同程度。金具類は薄板の打ち抜きで強度は余りなさそう。フックも柔らかい鉄板で出来ているので変形しやすい。 | |
ア ク セ サ リ |
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KOPASSUSのインシグニア 解説、資料提供:予備役士長さん |
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インドネシア陸軍KOPASSUSのインシグニアです。 この部隊は陸軍戦略予備コマンドの指揮下にあり、5個グループに分かれています。このうち第5グループが日本の特殊部隊本でいう「第81分遣隊」と言われていた対テロユニっトだそうです。ちなみに名前の由来は81年にハイジャックに出動し、成功したことに由来しているからだそうです。 写真はショルダーインシグニア、パスファインダー、フリーフォール、海上作戦、数字のものは第2グループ、そして下はフリーフォール、コンバットダイバー、ベレーバッジです。 なお、KOPASSUSは鮮やかな赤のベレー帽を被っています。 |
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森林迷彩ベルト |
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迷彩服用のベルト。一般的なGIベルトとはバックルの止め方が異なる。出来栄えはあまり良くない。 下側の箱は販売時に入った箱。インドネシア国軍のエンブレムが印刷されている。 |
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ブラックコンバットブーツ |
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インドネシア国軍のコンバットブーツ。靴底は樹脂製で接着底。材質は合成皮革の様な質感の革。非常に固く履きならすのに時間がかかりそうな靴である。上部に品番が入っている。 | ||
森林迷彩Tシャツ |
こちらはインドネシアDPMのTシャツ。何の変哲もない綿シャツです。 TシャツにはTNI−ADのロゴが入っており意味は Tentara Nasional Indonesia - Angkatan Daratの略号で Tentara=軍隊 Angkatan=兵科、軍種、部隊、軍隊 Darat=陸、地上 |
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インドネシア軍の火器 |
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インドネシア軍のスモールアームズはかなり多種多様である。今のところ確認されているだけで 拳銃はベレッタM92 短機関銃ではMP5シリーズ、K7消音SMG、 アサルトライフルではFNC及びそのライセンス生産型及び発展型、、M4カービン、AKシリーズ及びVZ58(AKと同一の弾を使うチェコオリジナルライフル)。 機関銃としてFN−MAG、MINIMIなど 等々が使用されており補給兵站面において大きなデメリットになることは間違いないと思います。 今回の企画では有名な物が多い一応主力ライフルらしいFNCシリーズにしぼって紹介したいと思う。 |
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FN−FNC |
FNC及びそのバリエーションが数の上ではインドネシアの主力ライフルと見て良いと思います。 ライセンス生産されたFNCか本家FNから輸入されたFNCかは定かではないがオリジナルFNモデルと同じものが多く使われています。 2019年現在はG&GからFNCのノーマルバレルとショートバレルが発売されています。 |
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以上簡単にインドネシア軍装備を紹介してきましたが国内ミリタリーマーケットではかなりマイナーな部類で人気がある訳ではありませんが逆にレアアイテムなのが私のコレクター魂を揺さぶり今回ご厚意により多数の現地情報と直輸入品を調達していただきましたこの場を借りて篤く御礼申し上げます。 | ||
ワシリー・ザイツェフ氏 |
今回の特集を編集するにあたりお世話になった友好チームMAT中隊倉敷支部欄印分岐隊のワシリー・ザイツェフ氏。 ありがとうございました。 |