装備品紹介Vol 1 1970年代イタリア空挺装備

team folgoreサイト公開を記念した第1回目のお気に入り装備の紹介は
team folgoreのteam名の原点ともなったイタリアの空挺師団folgoreが着用した迷彩服の中でもとびきりイタリアンなデザインの1970年代空挺服を特集してみたいと思います。


更新履歴


2019/12/02:S&TベレッタM12電動ガンを追加。
2013/04/20:フランス軍型フラップキャップを追加。
         P37型装備を加筆修正。

20
09/04/05:写真を追加
2008/07/21:迷彩帽を追加


さてまずはじめに戦後のイタリア空挺部隊の歴史をサラッ~と流します。


写真はモンテチェルビーノ山岳空挺大隊の前身の
山岳空挺中隊のエンブレム

第2次大戦中のイタリアは1943年に降伏したものの事実上は連合軍側とドイツ側に分裂し泥沼の内戦状態となりました。そして戦後勝者側に有った南王国のネムボゥ空挺連隊を基幹として再育成を行い現在のフォルゴレ旅団、第1カラビニエリ空挺連隊トゥスカニア、やモンテチェルビーノ山岳空挺大隊が誕生しレバノン、コソボ、ボスニアなどの第一戦へ投入されたいます。


今回紹介するイタリア1970年代パラスーツはレバノンPKOなどでの使用が有名です
近年大量に放出されましたが使いこまれた物が多く程度の良い上下は少ないと思います。
私は大量放出される以前に有名なセミプロの方にお願いして輸入していただいた物でヘルメットカバー、同後頭部用日よけ布、ズボン用サスペンダー、などがセットになった上下セットで新品同様の品でした。
その後サバゲー用に大量放出品も購入、また第2次大戦の迷彩スモッグに改造ベースにするため知り合いの処分品も安く譲っていただきました
迷彩パターンは第2次大戦中と変わりませんが色調はだいぶ変更されより現代的な色合いになりました
植生は地中海気候の乾いた赤土の土地に合うよにアレンジされていますが日本では秋~冬向きです。迷彩効果自体は日本の気候、風土や植生に合わないように思います。

第 1 章 : 迷 彩 服
イタリアの空挺迷彩服は大きく分けると現在までに60年代、70年代、80年代、90年代、2000年代の5世代が存在します。
今回主に紹介するのは70年代の空挺迷彩服(以下70パラと略す)ですがこのモデルは伝統的な非常にイタリアらしいデザインで管理人のお気に入りの一つです。
70パラ・ジャケット


1970年代空挺迷彩服(以下70パラと略す)の特徴はなんと言ってもイタリアの伝統的デザインのサハリアーナカットを採用している点でしょう。
この迷彩服の特徴は前記したサハリアーナカットの他、襟のステラ(☆マーク襟章)肩と肘のパット、肘の締め付けベルトです。腰にはゴムが入っており、裾はサイドベンツ、脇の下は通気口、また肘、膝には空挺降下の祭のバタツキ防止の締め付けベルトが付いているなど至れり尽くせりの非常に手の込んだ作りです。
ボタンはすべて隠しボタンで袖にはドットボタンが使用されたいます。生地は空挺服としては薄目で縫製がよくありません。これは70パラに限らずイタリア軍全体にいえることです。
肩と肘のパットの充填材はスポンジ系と樹脂系の2種類があり前者は経年変化でボロボロに後者は硬化することが多々あります。ゆったりした作りで着心地は悪くありません。

サハリアーナカットのアップ

写真はサハリアーナカットのアップ写真です。WWⅡ当時はボタンはむき出しでしたが(一部に隠しボタンもありましたが)空挺服という特性と実用性から隠しボタンとなりました。ジャケットのポケットは胸にあるこの二つのみであとは肩に小さなナイフ用ポケットが有るのみです。襟についている☆がイタリア軍伝統のステラです。
肘の締め付けベルトのアップ


ジャケット肘についている締め付けベルトのアップです。降下時に服のばたつきを押さえます。環境になっていてい取り外すことは出来ません。放出品の中には一部このベルトが切り取られた物も有りますが縫製が悪く自然に取れてしまう物もあります。
参 考 品
60パラ・ジャケット 70パラ以前に使用されていた迷彩服。空挺の他にもアルピニでの使用例が散見される。ジャンパーのようなデザインの短ジャケットで生地は薄目で着心地は悪くありません。デザインは2ポケットで肘の部分にはパッドが付いています。ボタンは全てドットボタンで裾と袖口にはゴムがはいっています。色調は70パラに比べ鮮やかです。
レプリカ60パラ・ジャケット 20年ほど前に中田商店で購入した60パラのレプリカ。今考えるとモデルアップされたこと自体驚きにのレプリカです。実物より厚手の丈夫な生地で縫製もしっかりしています。色合いは実物に比べ暗く日本での使用には向いているかも知れませんね。どちらかというとデニスンスモッグ的色合いに感じます。
1986パラ・ジャケット
1986年頃に使われた試作もしくは限定採用のBDU。生地は化繊が多く非常に薄い。色合いはイタリア特有の赤の強いウッド系迷彩で後期型リーフパターンのような感じです。
M92ウッドランド迷彩ジャケット
空挺憲兵トスカーナ仕様
1992年に採用されたウッドランド系迷彩服。1986型同様赤の強いブラウンが特長。ジャケットには胸ポケットが無く代わりに肩と内側にポケットが付いていますが使いやすくはありません。縫製が非常に弱く縫い目の解れやボタンの脱落ま日常茶飯事で良くこんな作りのBDUが採用された物だと疑いたくなります。
7 0 パ ラ ズ ボ ン
70パラのズボン。ズボン用サスペンダー付きのデザインで膝にクッション入りパッドとバタツキ防止の締め付けベルトがあり裾にはゴムが入っています。両サイドには大型のカーゴポケットがあり全体にゆったとした作りです。上衣同様イタリアの他の被服にならい縫製は今ひとつで解れが出やすいのが難点です。
膝部分のアップです。肘と同じで前側にパッド、後側にパラシュート降下時のバタツキ防止用ベルトがあります。ベルトの下には小さなポケットが一つあります。
ヘッドギア

迷彩空挺帽
上の写真で使われている迷彩帽でのレプリカです。
ことタイプの帽子は迷彩とODの2カラーを確認することができます。イタリア人気質でしょうか兵士ごとに多少アレンジしてかぶっています。
現物を入手するこどができませんでしたので空挺服を1着潰して制作してもらいました。
フランス軍型迷彩フラップキャップ 実際に使われた帽子ではありませんが管理人が趣味で1メイクで製作したフランス軍型フラップキャップです。
folgore空挺師団
空挺兵のベレーカラーはマルーン(小豆色)でイタリア製の他スペイン製の物も多く使用させています。中央に部隊番号が入ります。
空挺憲兵トスカーナ
カアビニエリ(憲兵)の中から選抜された空挺憲兵で空挺と同じくベレーカラーはマルーン(小豆色)です。
第9山岳空挺連隊コルモスキン
モンテチェルビーノ山岳空挺大隊のを母体にしたより高度な特殊作戦用部隊が第9山岳空挺連隊コルモスキンです。
M42/60空挺ヘルメット
ヘルメット内側
第2次大戦前に採用されたM33ヘルメットを改造して制作されたM42空挺ヘルメットの戦後モデルです。基本的には同じ物ですが前頭部の革製クッションが小型化されチンストラップが綿生地になりました。
下の写真はヘルメットカバーです。1枚の布地からできており後部に日よけが付けられます。
迷彩ヘルメットカバー
ヘルメットカバー後頭部用
迷彩日よけ布

装 備
イスラエル製A11ハーネス

70年代当時のイタリア軍の基本的な装備はイギリスのP37装備と同じタイプの物が使われたいました。しかし一部にはイスラエル製のA11ハーネスの使用も見受けられ2000年代初期にははかなりの頻度でA11ハーネスが見受けられます。写真は最近のモデルで側面の調整点がベルト&ナスカンですが70パラ全盛のレバノン停戦監視時期は側面の調整点が紐のタイプが主流です。
イギリス軍型P37装備
ヨーク(サスペンダー)

ベルト

弾薬ポーチ
第2次大戦末期にイタリアは南北に分かれ激しい内戦状態に突入しました。ドイツに支援された北側と米英に支援された南側が泥沼の内戦状態となりました。勝者となった南側が現在のイタリア軍の母体とまりました。この際南側は多数の軍需物資支援を受けその中にイギリス軍のP37装備も含まれており持ち前に堅牢さで戦後も長く使用されていました。
その後多少のアレンジがくわえられたものの概ね戦中モデルと同じ状態でした。
左写真はイギリス軍のオリジナルですがそのまま使用しても問題はないと思います。マガジンポーチは近年いたこの年代のイタリア軍の物が安価に放出されましたがバックルが革ベルト式になっています。

レバノンでの活動中はP37型装備が主流で使われておりA11型の装備数は多くないと思われます。
アドリアパターン迷彩テント
M1929迷彩を起源とする迷彩テントで三角型やポンチョにもなるタイプがある。
イタリア軍装備には欠かせないアイテムの一つ。
G U N
拳銃:当時の拳銃はベレッタM51で名作M34を9mmパラべラム弾仕様に改造したM38(試作のみ)をワルサーP38のメカニズムを取り入れて発展させた物。M34と今日のM92を足して2で割った様なデザイン。イラクでも採用されている。
ベレッタM12A短機関銃
(S&T)

ベレッタM38系短機関銃は信頼性も高く非常に優秀なサブマシンガンでしたが流石に戦後10数年経つと旧式感は否めませんでした。これに代わる次期短機関銃として開発されたのがM12です。M12の最大の特徴はUZI短機関銃などにも採用されているテレスコピックボルトで銃身を覆う様に出来たボルトです。フォアグリップと相まって非常に操作性の良い短機関銃として仕上がっています。
数年前(2019年現在)変わったGUNを多く制作している海外のS&Tかた待望のM12Aが発売されました。
写真のM12はマルイのUZI用多弾数マガジンを取り付けられるように改造してあります。
ベレッタBM59PAR 戦後イタリアは次世代のアサルトライフルの採用を希望しましたが財政的に理由で断念しアメリカより大量に供与されたM1ガランド半自動小銃の突撃銃化を決定しました。主な改造点は箱型弾倉、フルオート射撃、などで最も困難なフルオート射撃時のコントロールをライフルグレネードアダプターを兼ねた独特のトリコンペイセータ(マズルブレーキ)とバイポッド(2脚)で解決しました。また写真のパラモデルは折りたたみストックとピストルグリップを追加しています。
モデルアップは残念ながらされていませんがオリジナルのM1ガランドも狙撃用で使われていますのでこれを代用するかICSのM1またはマルイM14を改造して制作するのも一興かもしれません。
H&K-G3-SG1狙撃銃
ドイツのG3ライフルの狙撃銃仕様。イタリア軍においても使用されておりレバノン停戦監視から現在まで使用されている。
マルイから電動ガンが発売されているので70パラとの組み合わせでは最も適している1丁。
MG42/59汎用機関銃 MG42の7.62mmNATO弾仕様。現在でもイタリア軍の主戦汎用機関銃として使用されている。
モデルガン兼ガスガンとしてショウエイから発売されており各SHOPからも電動化した物がカスタムガンとして発売されている他MG3仕様なども過去に発売されているのでMG42/59の代用品としては良いだろう。
コーディネイト
サバゲにおける70パラ装備ですが、
70パラは中古から新品同様まで幅広く安価に入手可能です。
装備はP37またはA11ハーネスの市場在庫がまだちらほら見ることができます。
GUNはG3/SG1もしくはショウエイのMG42の電動カスタムなど
以上である程度の形になりますが問題はヘッドギアです。
ヘルメットは海外取り引きが出来る方ならなんとかんりますがサイズの小さな物が多く日本人にはちょっとつらいです。無難な線はベレーかワッチキャップです。マルーン色のベレーにベレー章をなんとか見つけるか似たようなものを探すしかないでしょう。